コーヒーのマメ知識

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コーヒーの国別収穫期
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コーヒーの国別収穫期
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
ブラジル
コロンビア
グアテマラ
ジャマイカ
エチオピア
ケニア
タンザニア
インドネシア
ニューギニア
コスタリカ
※インドネシアはアラビカ種 


コーヒーの産地

コーヒーの産地は、赤道をはさんで北回帰線と南回帰線の間の、南北25度の地域(コーヒーベルト)で、
多く栽培されています。栽培に適した環境は、熱帯地方で年間平均気温が18℃〜25℃で、暑すぎても、寒すぎて、もだめで、
常に18℃〜25℃を保つことが条件で、特に寒さに弱く一度の冷害でも全滅してしまいます。

年間降雨量が1500〜2000mm程度の降雨量で、雨は一年中に平均して降ることが必要です。理想の降り方としては、
開花期には乾燥を防ぐ程度で、成長期にはたっぷりと、収穫期には乾燥するといった、雨季と乾季のシーズンが必要です。

土壌は火山灰土質で有機性に富む肥沃な土壌で、水はけ、通気性のよい山の斜面か、高原がコーヒーの栽培に適した土地で、
高度は、アラビカ種の場合500m〜2500m程度が栽培適地とされ、ロブスタ種は0m〜600m程度でも栽培できます。
コーヒーはより高地でつくられたコーヒーのほうが高品質とされています。

コーヒーを栽培している国は現在60数カ国です。世界の総生産量の60%は中南米で生産され、
世界第一位の生産国はブラジルで世界の総生産量の30%を占め、第二位はコロンビアで10%です。
その他地域としてジャマイカなどのカリブ海諸国、タンザニア、ケニアなどのアフリカ圏、
インドネシアなどの東南アジア圏などで栽培されています。


コーヒーの木

コーヒーの木は、アカネ科コーヒー属の常緑樹で、作付け後5年ぐらいで5m前後に成長し、
収穫がしやすい高さの2m程度に剪定されます。
毎年収穫を重ね15年ほどたつと、根元から30cm程度で幹を切り、幹のわきから新芽を出すようにして
再生させて、1本の木から約30年間に渡って収穫を行います。


アカネ科のコーヒー属は約59種類あり、そのうち飲料として用いられているのは
アラビカ種、ロブスタ種、リべりカ種、の3原種です。

コーヒーの三大原種
◆アラビカ種 ◆ロブスタ種 ◆リベリカ種

原産国はエチオピアで、味、香りとも優れ、
コーヒーの全生産量の80〜90%を
占めます。

500〜2500mの高地と
18〜25(平均21度前後)度の気温で、
多雨でも少雨でもない気候の土地で
栽培されます。
          
主な産地は、メキシコ、グアテマラ、
コロンビア、ブラジルの中南米とイエメン、
エチオピア、ケニアなどです。


上品な香りで酸味が豊かです。
価格はロブスタ種に比べて高価です。

アフリカのコンゴが原産地のコーヒーで、
気候条件や病害虫に対して丈夫な為、
近年広く栽培されるようになってきました。

インドネシアでは従来のアラビカ種に代って、
大半がロブスタ種が栽培されるように
なりました。しかし、味、香りともに
アラビカ種に比べて劣り、
全生産量の7〜10%を占めるだけです。

主な産地は、ベトナム、インドネシア、インド、マダガスカル、アフリカ諸国です。


独特の強烈な苦味(ロブ臭)です。
価格は安価です。


原産地は西アフリカのリベリアで、
病害虫に強く、平地、低地でも
栽培が可能です。
おもに自国消費のほか
ヨーロッパ向けに輸出され、
日本には輸入されておりません
ので馴染みがありません。

コーヒーの実

コーヒーの花は、種をまいて2〜3年でジャスミンのような香りのする白い花が咲き、
3日程で散り開花後実を結び、6〜8ヶ月かけて赤く熟します。
赤く熟した実はサクランボに似ていることからコーヒーチェリーと呼ばれています。

コーヒーの実は、細長い楕円形の球状で、最初はグリーンで固く熟するにつれて赤く色づき、柔らかくなります。
実をおおうのは固い外皮で、この中にゴム質の果肉(パルプ)があり、さらにその内側に種子があります。

種子は、通常は細長い楕円球を2つに割ったような形で、2つが一組となり、
平らな面を中央にして向かい合って入っています。
これが平豆(フラットビーン)と呼ばれる、一般的なコーヒー豆です。
まれに楕円球の形のままの種子が1粒だけ入っていることがありますが、
これは丸豆(ピーベリー)と呼ばれて区別されています。

この種子自体にも皮があり、外側の内果皮(パーチメント)と、
内側の銀皮(シルバースキン)によって二重に包まれています。


コーヒー豆の精製

   コーヒーチェリーの精製法には、水洗式と非水洗式(乾燥式)の2つがあります。

◆ウオッシュト(水洗式) ◆ナチュラル(非水洗式)

摘み取ったコーヒーの実を水槽に入れ、
水に浮かぶゴミや混入物、未熟豆を取り除き、
(完熟豆は重みがあり沈む)ます。

次に、果肉除去機に完熟豆を入れ、外皮と果肉を取り去り、
発酵槽に移しいれ半日から一昼夜かけて発酵させ、
残っている果肉を酵素の力で分解します。

その後再度水洗いをして、果肉の残りを洗い流します。

その後数日間天日乾燥させて、パーチメント・コーヒー
が出来ます。

その後脱穀機で内果皮(パーチメントとシルバースキン)を
除去し、選別して商品となります。 

水洗式の豆は、混入物が少なく、外見もきれいです。
見分け方は、センター・カット(真ん中の筋)が白いこと。 
これは、かなりの深煎りでもシルバースキンが残っている
ためです。

風味としては、酸味が強い傾向があります。

水洗式の精製を採用している代表的な国は、
コロンビア、メキシコ、グアテマラ、ジャマイカなど
ブラジルをのぞく中南米諸国と、ケニア、タンザニアなどです。

アラビカ種が広く採用されています。


摘み取ったコーヒーの実をそのまま乾燥場に運んで広げ、
2〜3週間天日で乾燥させてから、脱穀機で果肉から
シルバースキンを取り除きます。

乾燥式は晴天にさえ恵まれれば、機械や設備をあまり
用意しなくてもすむので、小規模農園でも
精製しやすい方法といえます。 
乾燥式は、欠点豆が混入しやすいという難点があります。
風味としては、酸味、苦味が穏やかです。
見分け方は焙煎された豆のセンターカットが、
表面と同じ色であることです。 

乾燥式の精製を採用している代表的な国は、
ブラジル、エチオピア、イエメンです。

ロブスタ種のほとんどは、この方法を採用しています。


◆セミウオッシュト(半水洗式)

  ブラジルでよく行われている方法で、ウオッシュト精製の発酵槽と水洗いの工程を省略した方法です。



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